MCA、国内主要キャリア各社の設備投資に関する調査結果を発表

移動体通信・IT分野専門の調査会社である株式会社 MCA(https://www.mca.co.jp/)は、国内通信キャリア各社の「キャリアショップ」に関する調査を実施し、その結果を10月1日に発表しました。調査結果の要点は以下の通りです。

  • 2019年度の国内キャリア投資は2.4兆円、楽天モバイルの参入が投資額拡大に寄与
  • 2019年度の国内キャリアの機器投資は約3,800億円、NTTグループが50%を占有
  • 伝送装置が国内ネットワーク機器市場の約4割、次いで携帯電話基地局が約3割を占める

本調査結果については、調査レポート「主要キャリアのネットワーク投資戦略と通信インフラ市場 2020年版」(本体価格200,000円)として、発刊しています。

■調査結果抄録

□楽天モバイルの参入が投資額拡大に寄与

2019年度の国内市場におけるキャリアグループの合計設備投資額は前年度比6.2%増となる2兆4,350億円となった。NTTとソフトバンクグループが縮小する中、楽天モバイルグループの投資拡大が大きく影響している。

今後、大手キャリアグループの投資推移は横ばいとみているが、楽天モバイルグループの大幅投資は2021年度まで続く見込みである。2023年度には、5Gに向けた投資も一段落する見通しで、キャリアグループの合計投資額は2兆2,501億円と予測した。

□国内ネットワーク機器投資は半数がNTTグループ

国内キャリアにおける2019年度のネットワーク機器投資は3,841億円と推定した。NTTドコモが900億円、KDDIは850億円、ソフトバンクが500億円と携帯電話事業を行う3社が全体の58.5%となる2,250億円を投下している。また、NTTグループにおけるネットワーク機器投資は全体の半数となる1,930億円を占める。

□2018年度から拡大した2019年度のネットワーク機器投資額

2019年度のキャリア向け国内ネットワーク機器市場は3,841億円になった。主な内訳として、伝送装置が1,480億円、携帯電話基地局は1,142億円、ルータが568億円、スイッチは464億円である。現在は小規模な市場になった局用交換機とPON/MCに関しては、交換機がサービスの維持・保守に限定され、PON/MCは横ばいを維持するものと予測した。

前回版の2017年度と比べ、伝送装置の大幅拡大、基地局とルータの大幅縮小、スイッチの縮小になっている。今後、キャリア向け国内ネットワーク機器市場自体は2020年度に微増し、その後、横ばいとなり、5G向け投資の落ち着く2023年度に3,708億円に縮小するものとみられる。

[2020年10月11日]
当初掲載いたしました「調査結果の要点」の一部(ネットワーク機器投資の内訳に関する記述)に誤りがありました。お詫び申し上げます。
なお、現在は修正済みとなっております。


■調査レポート「主要キャリアのネットワーク投資戦略と通信インフラ市場 2020年版」
 ~2019年度におけるキャリアの設備投資動向と2023年度までの通信インフラ機器市場を予測~

発行日:2020年9月
判型:PDFファイル(A4版170頁)
発行・販売:株式会社 MCA
頒価:200,000円(税抜)
調査期間:2019年1月~2020年8月
販売方法:pdfファイルのダウンロード及びA4コピー刷り製本
申込方法:オンライン注文
※調査レポートの目次など詳細は「レポート目次」をご参照ください。


■本件リリースに関するお問い合わせ
株式会社 MCA(MCA Inc.)
担当:大門(だいもん)
E-Mail:info@mca.co.jp
TEL:03-6261-2571
FAX:03-6261-2572