~MCA、基地局市場の動向に関する調査結果を発表~
移動体通信・IT分野専門の調査会社である株式会社 MCA(https://www.mca.co.jp/)は、携帯基地局市場の調査を実施し、その結果を4月15日に発表しました。調査結果の要点は以下の通りです。
【調達先ベンダのトレンド】
- 従来から国内ベンダが強いNTTドコモ
- KDDI(au)はサムスン電子ジャパンが台頭
- 北欧ベンダ中心のソフトバンクに中国ベンダも参戦
本調査結果については、調査レポート「携帯電話基地局市場及び周辺部材市場の現状と将来予測 2016年版」(本体価格200,000円)として発刊しています。
■調査結果抄録
キャリアにおける無線機供給ベンダの色分けが明確になった2015年度
2015年度は無線機市場において、キャリア各社の参入ベンダの色分けが明確になった。国内ベンダのNTTドコモ、アジアベンダのKDDI(au)、北欧ベンダのソフトバンクといった形である。
NTTドコモの場合、元々、NECや富士通といった国内ベンダが強く、海外ベンダが入り込む余地は少ない。パナソニック システムネットワークスを吸収したNokiaは例外的な存在といえるが、現在のところ、Nokiaは国内ベンダに押されている。
KDDI(au)では、Motorolaを吸収したNokiaが大きなシェアを獲得していたが、近年ではLTE展開でのピコセルでサムスン電子ジャパンが飛躍した。サムスン電子ジャパンは700MHz帯でも東名阪をおさえており、この勢いは当面、続きそうである。
ソフトバンクは旧ソフトバンクモバイル時代にエリクソン・ジャパンとNokiaの2社がエリアを構築していた。旧ワイモバイルの統合により、新たに華為技術日本とZTEジャパンが加わったが、1.7GHz帯のみの展開にとどまるため、現在のところ、存在感は薄い。
次に無線機ベンダの動向をまとめてみたい。
NTTドコモでのシェアの維持がカギの国内ベンダ
NECはKDDI(au)やソフトバンクにも供給実績はあるが、現在、その存在感はなく、富士通もNTTドコモのみへの供給にとどまっている。両社が無線機を供給しているNTTドコモは他キャリアに比べ、調達規模が大きいため、NTTドコモでのシェアの維持がカギといえる。
NokiaはNTTドコモとKDDI(au)でのシェア回復が重要
Nokiaは大手3社に足がかりを持っているが、KDDI(au)で失速傾向にある。そのため、今後はNTTドコモやKDDI(au)でのシェア回復、ソフトバンクではシェア維持がカギになる。
KDDI(au)でのシェア拡大が課題のエリクソン・ジャパン
エリクソン・ジャパンはソフトバンクで一定のシェアを持ちながら、KDDI(au)向け供給の拡大を図っている。今後はKDDI(au)でのシェアアップとソフトバンクでのシェア維持がカギといえる。
サムスン電子ジャパンはKDDIグループでのシェア固めがカギ
サムスン電子ジャパンはUQコミュニケーションズを含めたKDDIグループでのシェア拡大が顕著になっている。今後はKDDI(au)やUQコミュニケーションズでのシェア固めがカギになる。
図:無線機市場規模推移と予測(2014~2019年度、単位:億円) |
(出典:MCA) |
■調査レポート「携帯電話基地局市場及び周辺部材市場の現状と将来予測 2016年版」
発行日:2016年3月
判型:PDFファイル(A4版184頁)
発行・販売:株式会社 MCA
頒価:200,000円(税別)
調査期間:2015年12月~2016年3月
販売方法:印刷レポート & PDFファイル
※調査レポートの目次など詳細は「レポート目次」をご参照ください。
■本件リリースに関するお問い合わせ
株式会社 MCA(MCA Inc.)
担当:大門(だいもん)
E-Mail:info@mca.co.jp
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